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あなたの職場にも、こんな人いませんか?
外来や病棟で働いていると、治療やケアよりもクレームを入れることがライフワークになっている患者さんに出会うことがあります。
登場するだけで空気が張り詰め、誰もが「今日は嵐が来た」と感じるその存在。
私たちは冗談まじりにこう呼びます――“クレーマキング”。
今回は患者サイドからの特別枠として観察してみましょう。
分類情報(名前/通称/分類/学名/生息地/特徴)

- 名前:クレーマキング(通称:無敵のご意見番)
- 分類:人間(ただし言葉の刃を自在に操る種)
- 学名:Patientus complainus maxima
- 生息地:外来受付前、ナースステーション付近、会計窓口、時に病室
- 特徴(外見・口癖):
- 常に眉間にシワを寄せている
- 開口一番「ちょっといい?」から始まる
- 話の大半が医療行為と関係ない(空調、雑誌、駐車場など)
- 声のボリュームは半径3メートルに響く仕様
観察ポイント(起きがちなこと/周囲への影響)
- 苦情の多くは診療と無関係だが、場の空気を一瞬で凍らせる
- 院内全体のスタッフが対応に追われ、本来の業務が滞る
- 他患者へのサービス低下にもつながりかねない
- ただし、改善のヒントが混ざっていることもあるため無視はできない
- 院長や管理職が出てきた途端、急にトーンダウンすることも
よくいる場所
- 受付で「待ち時間が長い!」と声を張り上げる
- 病室でナースコールを1時間に5回以上押す
- 会計窓口で「なんでこんなに高いの?」と食い下がる
- 退院指導中に「それ前にも聞いた!」と被せてくる
現場の目撃談(実体験)
- 外来勤務時代、午後の混雑ピークに登場。「予約時間に来たのに、なんで呼ばれないんだ!」と宣言。理由を説明しても「待たせるなんて病院の怠慢だ!」と声量MAX。
- そして極めつけは「看護師さんたちは裏でお茶でも飲んでるんだろ」の一言。いや、むしろ飲む暇がほしいです!
- その後、院長が登場すると「あなたはちゃんとしてる」と急に態度を変え、院長だけを褒めて帰っていきました。
もしにいたら(上手な付き合い方のコツ)
- 一人で抱えず、チームで対応する
- 必要なことだけ拾い、過剰に反応しない
- 対応内容を記録に残すことでトラブルを防ぐ
- 場合によっては上司や医師に速やかに引き継ぐ
- 同僚同士で「また来たね」と笑い合える余裕を持つ
まとめ
クレーマキングは、確かに厄介な存在。
でも、全てがただの迷惑ではなく、改善のヒントを含んでいることもあります。
大切なのは「全部を真に受けない」「必要なことだけをすくい取る」姿勢。
そして同僚同士で「今日も現れたね〜」と笑える余裕を持てれば、モンスター患者もただの職場のネタに変わります。